取り付け・取り外しに工事が必要なエアコンは、引越し時の悩みのひとつです。工事が必要となると、他の家具家電と違ってそう簡単に持っていけるものではありません。
では引越しの際、エアコンはどうすればいいのでしょうか?
簡単に言ってしまえば、選択肢は「運んでもらう」か「処分する」かの二択です。 この記事では、それぞれのメリット・デメリットと判断基準、そして運んでもらう場合の方法や費用などについて解説していきます。
引越し時のエアコンの取り扱いについて理解を深め、お得に引っ越しできるよう準備しましょう!
目次
1. 買い替え or 移設? 引越し時の選択肢とオススメは?
引越しの際、エアコンはどうするべきでしょうか。 取れる選択肢は以下のようなものがあります。
- 新居で買い換える
- 元のエアコンは置いてくる
- 元のエアコンを外してもらって処分する
- 新居へ移設する
- 引越し業者のオプションサービスで移設する
- エアコンの専門業者に依頼して移設する
持っているエアコンの性能や購入時期などを考慮して、これらの選択肢から検討してみるとよいでしょう。
① 意外にも買い替えの方がお得な場合が多い
では、リストの中でどの選択肢を選ぶべきかですが、それは今使っているエアコンの購入時期や性能など、条件を考慮して判断すべきです。しかし実を言えば、「置いてくる」選択肢がもっともお得になるケースが多いです。理由は次章から詳しく解説していきますが、まだ買い替えたばかりという場合を除いては「引越しはエアコンの買い替え時」と思ってよいでしょう。
買い換えるとなると前のエアコンを処分する必要があります。でもその前に、まずはお金をかけて処分するより、そのまま置いてくることはできないか大家さんなどに相談してみるとよいでしょう。
賃貸契約では原則としては「原状回復義務」がありますので自分で取り付けたエアコンは外す必要があるのですが、相談してみるとOKがでる場合は多いです。断られても損するわけではありませんので、どうせ買い換えで処分するつもりならば、ひとまず置いてこれないか相談してみましょう!
② 自分での移設工事はオススメしない
ちなみに、上のリストにはありませんが、他に「自分で取り外しや取り付けをする」という選択肢も一応考えられます。しかしながら、正直言ってあまりオススメできません。エアコンは非常にデリケートな精密機器なので、専門知識なしで取り外しや運搬などをすると故障のリスクが非常に大きいです。
また、移設に専門の器具が必要なので、それを揃えるのにもお金がかかってしまい、結局は思ったほど安くは上がりません。それならばプロに任せてしまった方が安心で手間もないので、移設するならば基本的にはプロに任せるようにしましょう!
2. エアコンは買い換えた方がお得になる機器
先ほど述べた通り、実はエアコンは買い替えてしまった方がお得になるケースが多いです。以下のようなケースに該当するならば移設せずに買い替えを検討してみるとよいでしょう。
- すでに10年近く使用している
- 4〜5万円程度の安いエアコンである
- 前よりも広い部屋に引越しする
① エアコンの寿命は10年目安
エアコンの寿命は10年程度と言われていますので、すでに7〜8年程度使っているのならばそろそろ買い替え時です。移設するにも数万円程度の費用がかかりますので、それならば引越しを機に買い換えてしまった方がよいでしょう。
② 最新モデルの方が電気代もお得
それにエアコンは年を重ねるごとに省エネ化しておりますので、毎月にかかる電気代は最新モデルと数年前のモデルとはかなり違ってきます。最新モデルと5年前のモデルとでは、電気代は年間で4,000 ~ 5,000円以上変わる場合もあります。数年使えば数万円の出費は取り戻せる計算になりますので、長い目で見て買い替えた方がお得です。
③ 広い部屋に引っ越すならばエアコンの性能アップを
また、元の部屋よりも広い部屋に引っ越す場合も必要な冷暖房の能力が足りなくなってしまうこともあります。そうすると余計に電気代がかさんでしまう上に涼しくならない・暖かくならないということになりますので、買い換えてしまった方がよいでしょう。
以上のように、引越しでは多くの場合エアコンを買い換えてしまった方がお得になります。しかし、まだエアコンを買って数年の場合や性能の良いエアコンをお持ちの場合は、やはりエアコンも新居に移設したいと思うものです。
では、エアコンを新居に運ぶ場合はどうするのがお得でしょうか?
3. エアコンを安全に・安く運ぶなら?
最初のリストで見た通り、エアコンを移設する際の選択肢は2つあります。
- 引越し業者に依頼する(オプションサービスを利用する)
- 専門業者に依頼する
どちらに依頼するのもそれぞれにメリット・デメリットがあります。
① お手軽に・安心に移設したいのなら引越し業者へ!
大抵の引越し業者ではエアコンの取り外し・運搬・取り付けのサービスをオプションサービスとして用意しています。引越し業者に依頼すれば、すべての作業を業者の責任でやってくれますので、手続きも簡単ですし万一のトラブルの際も安心です。
ちなみに、大抵の引越し業者にとって運搬することは得意ですが、エアコン工事は専門外です。ですので、引越し業者はエアコンの専門業者と提携しており、依頼を受けると専門業者へ外注する場合がほとんどです。つまり、引越し業者に依頼しても専門業者に依頼しても、工事を行うのはエアコン工事の専門業者ということには変わりません。
以上の通り、引越し業者へ依頼すれば工事も運搬も一括で請け負ってくれる上に、エアコン工事は専門業者が行なってくれるため、手軽さと安心感は大きなメリットです。
しかしながらデメリットもあり、費用面はどちらかと言えば高額になります。引越し業者から専門業者への外注になるため、専門業者に直接依頼するよりも費用は上乗せになってしまうからです。相場としては、大抵の場合2〜3万円程度はかかってしまいますし、条件によっては当日さらに追加料金がかかってしまうこともあります。
費用面では割高になってしまいますので、費用を少しでも安く抑えるより【手軽さと安心】を一番に考える方は引越し業者に依頼すると良いでしょう。
② より安く抑えたいのなら直接専門業者へ
引越し業者にエアコン移設を依頼するとそれなりの費用になってしまいますので、少しでも安く抑えたいのならば直接専門業者に依頼するとよいでしょう。
エアコン工事の費用は最初に提示される【標準工事費用】の他に、当日作業を進める上で必要なオプション工事の費用【追加工事費用】がかかってきます。
もちろんそれは引越し業者に依頼しても直接依頼しても同じですが、どちらにしても引越し業者の上乗せ分がない分専門業者に直接依頼した方がお得になります。
料金はもちろん業者によって、あるいはエアコンの機種によって色々ですが、だいたいの相場は取り外し・取り付けのそれぞれ5,000〜15,000円程度です。両方セットで依頼すれば、より安くやってもらえることも多いでしょう。
そのように費用面でのメリットがある反面、以下のようなデメリットがあります。
- 自分で業者を探す必要がある
- エアコンの運搬はサービス対象外
- 遠距離引越しの場合、取り外しと取り付けを同じ業者に依頼できない
そして1番のデメリットは、すべての工程を一括でやらないため故障時の責任の所在が分かりにくくなってしまうことです。
以上のことを踏まえた上で引越し業者に依頼するか、専門業者に依頼するか判断してみましょう。
4. まとめ
以上、引越し時のエアコンの取り扱いについて一通り解説していきました。最後にポイントをまとめておきましょう。
- 選択肢は買い換えるか移設するかの二択
- 買い替えたばかりでないのなら、引っ越しを機に買い替えの方がお得になる場合が多い
- エアコンを処分するなら、まずは大家さんに置いていってもいいか相談してみる
- 移設するなら、自分で工事を行うのはハイリスク・ローリターン。プロに任せた方が良い。
- 手軽さ・安心を重視するなら引越し業社のオプションサービスを利用
- 少しでも安くしたいのなら直接業者を探して依頼
以上、引っ越しの際のエアコン取り扱いについて解説致しました。よく検討して、お得に新生活を始められるようにしましょう!
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やることはたくさんあります。また、費用面も安くありません。
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時には相場が分かりにくいのをいいことに、適正料金よりも高い見積り金額を提示する業者もいます。
こちらが無知でいると「業者の言い値」でいいようにやられてしまうのです。
しかし、引っ越し費用は簡単な方法で大幅に安くすることができます。
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そこでまずは、そんな引っ越し費用や業者選びのことに詳しくなりましょう。
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