賃貸物件のお部屋探しをしていると「フリーレント付き物件」なるものを見かけることが多々あります。
フリーレントとは、一定の期間家賃が発生しない契約のことを言います。 つまり「フリーレント1ヶ月」とあれば、1ヶ月分は家賃を払わなくても良いわけです。
引っ越しには何かとお金がかかりますので、できることなら費用は少しでも抑えたいものです。 そんな中でフリーレント付きの物件はありがたいですよね!
しかし、フリーレント物件には注意すべき点があります。 きちんと確認しないで契約すると、かえって損してしまうことだってあり得ます。
- フリーレントとは何なのか?
- フリーレントのデメリットや注意点
について分かりやすく解説します。
さらに、「フリーレントの交渉」なども紹介して、初期費用を抑えてお得に引っ越しできるようサポートしていきます。
口コミ情報にも触れて安心なフリーレント物件選びができるように案内していきますので、これから引っ越しをお考えならぜひご覧ください!
目次
1. フリーレントって何? フリーレントのメリットを紹介!

(1) フリーレントとは
前文で述べた通り、フリーレントとは家賃負担が一定期間無料になる特別な契約のことです。フリーレント期間は1〜2ヶ月程度が大半ですが、3ヶ月以上のフリーレントがついていることもあります。
フリーレント付きの物件はここ数年徐々に増えてきており、最近は検索すると結構な数がヒットするようになってきています。
(2) フリーレント物件のメリット
- 初期費用の負担を軽減できる
- 旧住所と家賃の二重払いにならないで済み、余裕を持って引っ越し準備ができる
というメリットがあります。
◎ 初期費用の負担を軽減できる
賃貸契約の初期費用は一度にまとまったお金が必要ですので、大きな負担となってしまいます。 そこでフリーレント物件を選んで初期費用を安くすることができれば、単純に大きなメリットとなるでしょう。
フリーレントが適用されるのは翌月分の家賃という場合もありますが、その場合でも高額な初期費用を払ってすぐの家賃を免れられるわけですので、大変ありがたいですね!
◎ 旧住所と家賃の二重払いを回避できる
フリーレントで入居月の家賃が無料になれば、旧居と新居で家賃が二重でかかってくることを避けることができます。
例えば、8/31まで旧居の契約が残っているけれど、新居は8/20入居日で契約するというような場合は多いと思います。 この場合、両方の契約が被る期間が発生してしまいますので、その期間は物件の家賃がダブルでかかってしまいます。
そんな場合、フリーレント付きの物件を選べば新居の8月分家賃は無料になりますので、二重で家賃がかかる期間がなくなります。
もしフリーレントがない上で二重払いを避けようとするならば、入居開始日を8/31にしてその1日に引っ越し作業を詰め込むことになりますので、色々と忙しくなってしまいます。
このように、フリーレントをうまく利用すれば、余裕を持った引っ越し準備・引っ越し作業が可能になるのです!
2. なぜフリーレント物件が存在するの?

そもそもですが、家賃というのは大家さんにとっての大事な収入源です。 なぜフリーレント物件というものが成り立つのでしょうか?
それは簡単なことでフリーレントは大家さんにとってもメリットがあるからです!
大家さんにとって、自分の所有する物件に空き部屋があることは避けたい事態。
空き部屋が出たのなら、できるだけ早く埋めたいと考えます。
空室をいち早く埋めるには家賃を下げてお得にするのが一番なのですが、毎月の賃料を下げて募集してしまうと既に入居している人たちに不公平感を与えてしまいます。
そこでフリーレントなら既に住んでいる居住者には不公平感を与えずにお得感を出すことができますし、初期費用の負担を減らすことで入居者が見つかりやすくなります。
そうしてスピーディーに空室を埋めることさせできれば、フリーレント期間があってもその後は安定した家賃収入が見込めますので、大家さんにとっても大きなメリットになるのです。
3. フリーレント物件の3つの注意点

魅力の多いフリーレント物件ですが、デメリットや注意すべき点もあります。
(1) フリーレント期間を「具体的に」確認しよう
フリーレント物件で最も注意が必要なのは「フリーレント期間」についてです。フリーレント期間が「いつからいつまで」なのか、具体的に、契約をする前にしっかりと確認する必要があります。
単に「フリーレント1ヶ月」と表記があっても、それが鍵をもらった後の入居日からなのか、それとも契約した日からなのかでは大きな違いがあります。
最も、通常は入居開始日から数えるのが筋ですし当たり前なのですが、一部の物件の大家さん(または管理会社)や仲介する不動産屋によって契約日から数えているところもあるようです。
実際にそのようなトラブルがあることは、Yahoo!知恵袋の投稿などでも確認できます。
そのように悪質な場合ではないにしても、同じ「フリーレント1ヶ月」でも初期費用の一部である「前家賃」が無料になる場合と、入居後の最初の家賃が無料になる場合とがあります。
契約してから「思っていたのと違う!」とならないよう、必ず確認するようにしましょう!
(2) 無料になるのは「家賃」のみで「管理費」「共益費」等は無料にならない
2点目の注意すべき点は、フリーレントで無料になるのは基本的に「家賃のみ」である点です。
家賃とは別に「管理費」「設備維持費」「共益費」などが毎月かかる物件は多いですが、そちらはフリーレントの対象にならないことが多いです。
初期費用さえ払ってしまえばフリーレント期間中は一切お金はかからないと勘違いしていると思わぬ出費になってしまいますので、十分注意しましょう。
(3) 契約期間を待たずに退去すると違約金がかかってしまう
3つ目の注意点は、フリーレント契約にはほとんどの場合「契約期間」と「違約金」が設けられているという点です。
契約期間を待たずに解約・退去する場合は違約金を払う必要があるというものです。
フリーレント期間を設けた場合、大家さんはその分家賃収入が減ってしまいますので、十分な収益を確保できるようにこのような取り決めがセットになっているのです。 もし違約金がなければ、極端な話「フリーレント期間だけ入居してすぐ退去する」ということもできてしまいますので、このようなことを防ぐ目的もあります。
契約期間は「半年〜1年以上」で設定されていることが多いので、それ以内の早期の引っ越しがあり得る場合にはフリーレント期間のない物件の方がかえってお得なこともあります。
以下のように退去時のトラブルになってしまうこともありますので、契約前に必ず確認しておきましょう。
4. フリーレントの交渉をしてみよう!

以上のように注意点もありますが、しっかり確認して納得した上で契約すれば問題ありません。
むしろフリーレントには初期費用の負担を抑えられるという大きなメリットがありますので、利用できないか積極的に検討をしたいものです!
しかしながらフリーレント付きの物件に絞って物件探しをしてしまうと、なかなか希望通りの物件に巡り合えないこともあると思います。
そこでおすすめなのが不動産屋に「フリーレントをつけてもらえないか交渉してみる」ことです!
人気の物件であったり、1〜3月の繁忙期中はなかなか難しいかも知れませんが、不動産屋もなかなか借り手が見つからなくて困っていたところでしたら積極的に動いてくれるかも知れません。
「家賃を下げてくれ」とか「仲介手数料を安くしてくれ」というのは少々嫌がられてしまいがちですが、フリーレントなら提案しやすいのでおすすめです。
梅雨時や真夏、年末年始などの閑散期を狙うと交渉が成功しやすいので、可能ならばこのような時期を狙ってみると良いでしょう!
5. まとめ
以上、「フリーレント物件」について解説致しました。 最後に要点のおさらいをしておきましょう。
- フリーレントとは、一定期間の家賃が無料になる契約のこと
- フリーレントがついていると、旧居との家賃の2重払いにならずに余裕を持った引っ越し準備が進められるなどのメリットがある
- フリーレント付きの物件には3つの注意点がある
- フリーレント期間について、契約前に詳細の確認をしておくこと
- フリーレント期間中も「共益費」などはかかる
- フリーレント物件は短期解約で違約金がかかることが多い
- 賃貸契約で初期費用の交渉をするのなら、フリーレントは狙いやすい交渉項目の一つ。 1ヶ月分だけでもフリーレントをつけてもらえないか交渉してみるのもアリ
フリーレント物件には確かに注意点もあります。 しかし、それさえしっかり押さえておけば、フリーレントは引っ越し初期費用の負担を軽減する有効な手段のひとつになります。
フリーレントの他にも、お得に賃貸契約して初期費用を抑える方法をこちらの記事でまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください!
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