お部屋探しでよく聞く「敷金・礼金」とは? 敷金礼金なしの物件ってデメリットはないの?

賃貸物件の初期費用でかかってくる「敷金・礼金」って言葉自体はテレビCMなどで何度も耳したことがあると思います。 でも「いざはじめての引っ越し」となると「あれ、実際のところ敷金礼金って何?」って思うこともありますよね。

今回は賃貸物件の敷金・礼金について「敷金・礼金とは何?」「相場は?」「敷金・礼金なしのデメリットや注意点は?」などなど気になる疑問を解決していきましょう!

1. 敷金・礼金とは?

「敷金」「礼金」はどちらも賃貸物件の契約でかかってくる初期費用のひとつです。それぞれ説明を加えましょう。

① 敷金

「敷金」は万が一の家賃滞納に備えて大家さんに預けておくお金です。 家賃滞納をしなければ退去時に全額返却されることになっています。

…って書くと賃貸物件に住んだことのある方なら「えっ!違くない?」と思うかも知れません。 たぶん一般的な敷金の認識は「退去時に原状回復費にかかった金額を引いた残りが返却される」って感じだと思います。

実際に今までそのようなケースが多かったのですが、これからは違うんです!!

2017年公布にされた民法改正により、今まで曖昧だった「敷金」の定義が以下のようにハッキリ決められました。

「いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭」
― 改正民法第622条の2

はい、全然わかりにくいですね笑
わかりやすいように説明し直しましょう。

敷金とは?
  • 敷金は基本的に全額返して貰える
  • あくまで賃貸の滞納 (債務不履行) に備えて預かるお金
  • 普通に住んでいて発生する経年劣化や損耗は借り主に責任はないので、原状回復義務はない

ってことが法律で決められたってことです! ちなみにこの民法改正は2020年4月から実際に施行されます。 それ以前に行った賃貸契約には適用されないため注意しましょう。

そしてこれから賃貸契約を行う方は、敷金は「全額返金されるもの」と思っていて大丈夫です!
ただし、以下のようなものは「通常使用の範囲の経年劣化や損耗」とはみなされないので注意してください!

  • タバコによるヤニや匂い
  • ペットによる汚れや匂い
  • 引っ越し作業などでつけた壁紙の傷
  • 通常の掃除を怠っていたことによる設備の損傷や重度の汚れ

② 礼金

「礼金」は大家さんへのお礼として支払われるお金のことで、敷金と違って返却はされません。

「そもそも何で部屋を借りるのにお礼のお金が必要なの?」って疑問に思うかも知れませんが、礼金は昔からの習慣の名残として残っているものです。

昔は今のようにどこにでも賃貸物件があるような時代ではなく、「遠くの大学に進学したい」なんて思っても住まわせてくれる場所を探すのは大変でした。 そんなときに住まいを提供してくれた大家さんへお礼として持っていっていたお金が今の「礼金」になっており、当時は「息子をよろしくお願いします」って感じで親御さんが持っていくものでした。

昔は大家さんが色々と面倒をみてくれていたこともあったので、確かに礼金の必要性もわかるのですが、現在の事情を考えると「ちょっとどうなんかな」って感じもしますね。

そのため、実際に「礼金0」の物件は割とたくさんありますので、初期費用が安い物件を探したいときはひとつのポイントにしてみるとよいでしょう!

③ 関西では「敷金・礼金」ではなく「保証金・敷引き」の場合もある

関西の不動産文化として、「敷金・礼金」ではなく「保証金・敷引き」が設定されている場合もあります。

「保証金」は東日本でいう「敷金」に相当するわけですね!

そのため、退去時には家賃滞納がなければ「保証金 − 原状回復費」が返却されるはずですが、実際には契約の「敷引特約」というものがつけられるのが一般的で、これによって「敷引き」としてあらかじめ決められた金額が差し引かれます。 つまり、退去時に返ってくるのは「保証金 − 敷引き − 原状回復費」になるということですね!

一見して敷引きがある分「保証金・敷引き」の方が損しているようですが、実際のところ「礼金」がない分あまり変わらなりません。

ただ、現在は関西圏でも「敷金・礼金」を使う方が一般的になってきていて、「保証金・敷引き」の物件は少なくなっています。

2. 敷金・礼金の相場は?

敷金・礼金の相場は一般的にそれぞれ家賃1ヶ月分ずつですね! 初期費用が高めの物件だと「敷金2・礼金1」とか「敷金2・礼金2」などの場合もあります (単位は「ヶ月分」です!)。

しかし近年では「礼金0」の物件も増えており、国土交通省の「住宅市場動向調査報告書」によると、賃貸物件の約半数が「礼金0」のようです!
また、礼金を払う場合も「礼金1」や「礼金0.5」など家賃1ヶ月分かそれ以下が7割以上とのことでした。

そのため、相場としては「敷金と礼金あわせて家賃2ヶ月分以内」がほとんどだと思っておけば良いでしょう。

ちなみに「保証金・敷引き」の物件の場合、「保証金」が家賃3〜6ヶ月分と高めに設定されることもあります。

3. 敷金・礼金を抑えるコツ

「敷金・礼金」を抑えるためには、まずそもそも敷金・礼金の安い物件探しが重要です。 最近では礼金0の物件も増えてますので「敷金1」のみの物件を探したり、「敷金0・礼金0」のいわゆる「ゼロゼロ物件」を探すのも良いでしょう。

また、希望の物件に礼金が設定されていた場合、不動産会社と相談して礼金0にしてもらえないか値段交渉してみるのもひとつの選択肢です。 特に礼金が1ヶ月分以上に設定されているのならそこは値段交渉のポイントです。そめて相場の1ヶ月分にしてもらえないか相談してみるとよいでしょう!

4.「敷金・礼金なし」の物件って大丈夫? デメリットや注意点は?

物件探しをしていると「敷金礼金なし」の物件に出会うこともあると思います。 初期費用はできるかぎり抑えたいのがホンネのところですから、敷金礼金が不要なら願ってもない話ですよね!!

でも、それって本当に大丈夫なのでしょうか?デメリットとかはないのかちょっと不安になりますよね?

実際のところ、ゼロゼロ物件だからといってそこまでデメリットなどがある訳ではないことがほとんどです。 単純に「借り手がしばらくついていない」「早く空き部屋を埋めてしまいたい」「今はシーズン外で借り手が見つかりにくいから」などの理由で、少しでも目に留まりやすいようにとゼロゼロ物件にしている場合が多いです。

それでも以下のような点には注意しておきましょう。

①「ハウスクリーニング代」という項目が入っていることが多い

敷金礼金がない代わりに、退去時に「ハウスクリーニング代」として所定の金額を払うことが契約に盛り込まれていることは多いです。

この場合は初期費用は抑えられますが、退去時にその分お金がかかりますので注意しましょう。

② 家賃の滞納に厳しい

大家さんにとって、「家賃滞納のまま夜逃げ」なんてことになってしまう場合に備えるためにあるのが敷金ですが、これを貰っていない場合は当然家賃滞納に対して敏感になります。

そのため、少しでも家賃支払が遅れると早めの連絡がきたり、場合によっては非常に厳しい取り立てをされる場合があるそうです。 ちゃんと払っていれば問題ありませんが、万が一遅れてしまったときはすぐに連絡するようにしましょう!

5. 敷金って退去時必ず返ってくるの?

最後に、敷金を払う際に気になる「敷金って退去時必ず返ってくるの?」「どのくらいが返ってくるの?」という点をハッキリさせておきましょう!

基本的に、特に目立つ傷をつけたり室内でタバコを吸っていたりしていなければ敷金は「全額」戻ってきます!!

ただ、敷金が返ってこないというトラブルも多々耳にします。多いのが「原状回復費がかかっているため、返却できる分はない」という言い分です。

しかし、原状回復義務については国土交通省が定める「原状回復ガイドライン」によって規定されており、通常使用の範疇である経年劣化等は借り主に責任はないとされているのです!

そのため、特に壁紙に傷をつけたりとかしていなければ「ちゃんと敷金は返ってくる」ので安心しましょう!

万が一「返せない」などと言われてトラブルになったときは「原状回復ガイドライン」のことを話してこちらに知識があることを見せた上で、相手に納得行く説明を求めてみましょう!

6. まとめ

以上、賃貸物件の敷金礼金について解説しました。 内容をまとめてみましょう。

まとめ
  • 敷金とは万が一の家賃滞納に備えるための預け金で、退去時に返ってくる
  • 礼金とは大家さんへのお礼としてのお金で、返却はない
  • 近年では約半数の物件は「礼金0」
  • 「敷金礼金なし」の物件もあるし、特別なデメリットがないことも多い。退去時にかかる「ハウスクリーニング代」が別途契約に盛り込まれていないか?あるとすればいくらなのかは要確認

それでは以上です! あなたの引っ越しがよりお得に、スムーズに終わり、気持ちの良い新生活を始められることを願っております!!

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